東大性別移行記 その1 「東大入学!LGBTサークルに入る!」
こんにちは。シンです。
今回は東大性別移行記です。
東大に入学し、トランスジェンダーとしてどんな困難に直面し、どのように性別移行したのか書いていきます。
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その1 「東大入学!LGBTサークルに入る!」
n年前、僕は東京大学に合格した。
入試の手応えは別になかったので、自分の番号があったときは大回転して喜んだ。
もうウッキウキで入学準備をしていたそのとき、ネットの海から「大学LGBTサークルまとめ」みたいな記事を見つけた。
え、LGBTのサークル?そんなのあるの???気になる・・・でもちょっと怖いな
当時、当事者の友人は誰もおらず、Twitterもやっていなかった僕にとって、同世代の当事者は未知の存在だった。
そして、当時誰にもカミングアウトせず、するつもりもなかった僕にとって、当事者だけの集まりに行くのは非常に怖かった。
バレたら怖いな、でも仲間は欲しいな・・・
という訳で一念発起、東大のセクマイサークル、UT-toposにメールを出した。
いつも使っているアカウントからメールを出すのが怖くて、topos用にメールアドレスを作った。
高校生までは友達にしかメール送ったことがなかったので、なんて文面を書こうか迷い迷って書いたのは、結局必要事項と「周囲の人にセクマイだとバレたくないのですが、それでも参加できますか?」みたいな文だった。
おっかなびっくりメールを送信、ドキドキしながら返事を待っていた。
・・・なかなかこなかった。
で、返信が来たのは2日後。
遅えよ、と思ったが、それは1年後の自分にブーメラン直撃だった。
この1年後にわかったことだが、新歓の時期は結構な数の新入生から連絡がくる。
そしてメールを返す係も新歓期だと別の仕事もあって忙しい。まあ、要するに手が回らなかったのだろう。
身に覚えがある。ごめんなさい。
入会の際の細かいことは詳しく書くとサークルの性質上よくないので書けないが、とにかくサークルの活動に参加することができた。
僕が最初に参加したのは「ランチ会」だ。その名の通り、お昼の時間に集まっておしゃべりする活動である。
ランチ会は駒場・本郷キャンパスで開催されているが、1年生だった僕は当然駒場の方に参加した(東大は1・2年が駒場で、大体の3・4年が本郷。)。
ビビリながらもドアをあけると、そこそこ人がいて、わいわいしゃべっていた。
緊張しながら適当な席に座ると、まずはサークル内での規則の説明。
・当然アウティング(本人の許可なくセクシュアリティをバラすこと)禁止
・ここで聞いたことは口外しない。
・自分が話したくないことは話さなくてよい。
・相手が話したくないことは無理に聞かない。
などなど。
それが終わると、自己紹介をして、おしゃべりタイム。先輩達がいろいろ話かけてくれた。
話の内容はたわいもない話が多い。さすがに初対面で突っ込んだこと聞けないしねえ。
授業の話をしていたら、先輩がシケプリ(試験対策プリント)をくれるという話になった。ありがたい。
まあ、そんな感じで楽しく過ごしたが、一つ問題があった。
トランスジェンダーの先輩がいなかったのだ。
幸いなことにサークル内に一人もいなかった訳ではない。
東大生の生息地は大きく分けて駒場と本郷に分けられる。そしてサークルの活動は自由参加であるため、必ずしも自分と同じセクシュアリティを持った人と会えるとは限らない。東大はそもそもの男女比4:1だし。
そんなわけでちょっとがっかりしていると、その場にいた先輩が、本郷にいるトランスジェンダーの先輩を紹介してくれた。わーい。
最初のランチ会はドギマギしてたら終わっていたが、僕にとってUT-toposがかけがえのない居場所になるのはこれからである。
という訳で最後にUT-toposのダイレクトマーケティングをしておく。
今年の新歓は4/22(日)だそうだ。
毎週ランチ会も開催しているので、興味のある方は是非連絡してみてください。
ちなみにトポスとはギリシャ語で「場所」という意味だ。
数学のトポスとは関係ない。