出典:我が人生

あるトランスジェンダー東大生のレポート

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【あと3日!】駒場祭宣伝特別企画 ~去年の展示を振り返ってみよう~ その1

こんにちは、シンです。

今回は来週末に迫ったTOPIA駒場祭展示企画「性的マイノリティと大学」についての宣伝です~ドンドンパフパフ~

 

はい(・_・)

駒場祭とは

 駒場祭というのは毎年11月下旬に開催される東大の学園祭です。場所は渋谷から井の頭線で2駅のところにある東大駒場キャンパスです。(もう一つの文化祭である五月祭は本郷キャンパス)

 駒場キャンパスは主に1,2年生が通っており、駒場祭でも1,2年生が主体です。

五月祭だと3年生以上が所属する学部の展示を出していたりするんですが、駒場祭ではあまりないです。それゆえ、TOPIAのようなサークルが学術展示を出しやすいのです。

 

www.komabasai.net

TOPIA学術展示「性的マイノリティと大学」 

TOPIAのメンバーがそれぞれ興味・関心を持ったテーマについて執筆した文章を展示しています。常設展示なので、いつ来ても見ることが出来ます。場所はk214です。

このkと頭につくのはKOMCEEという建物の部屋を指すのですが、KOMCEEにはEASTとWESTがあってわかりにくいので注意してください。k214はEASTです。

今回僕は「カミングアウト」を題材にしております。

11/26(日)13時からは駒場祭対談企画「性的マイノリティに関して、大学の制度をいかに変えるか-TOPIAの活動から見えた課題」を行うので、ご覧になりたい方は時間に気をつけてください。

駒場祭対談企画のお知らせ topiaut.wordpress.com

 

去年の展示を振り返ってみよう

 TOPIAは昨年も(というか昨年から)展示企画を出しています。

もちろん僕も書きました~

そこで今回は去年の僕の展示について更なる解説を加えながら振り返っていこうと思います。

題は「東京大学におけるトランスジェンダー生活~出典:我が人生~」

サブタイトルがこのブログのタイトルにもなっています。今回の記事で取り上げるのは「大学内での困難~日常生活編~」の部分にします。本文を一括で見たい方はTOPIAのホームページで見ることができます。以下、背景が灰色の部分が展示の本文です。

 

トランスジェンダーとは、性自認(自分がどの性別に属すると認識しているか)と生物学的性別(いわゆる体の性)が食い違っている人を指す言葉である。この発表の前半では、トランスジェンダーであることによって生じる大学生活の困難さを当事者学生として自身の体験も踏まえて記述していく。後半では、私自ら行った、東京大学内での性別移行経験談を方法も踏まえて記述していきたいと思う。

本題に入る前に自己紹介しておくと、私はトランスジェンダーの中でも自分の身体について強い不快感をもち、性別適合手術を望み、社会的にも身体とは反対の性別として生活することを望んだトランスジェンダー当事者である。トランスジェンダーの中でも性同一性障害にあてはまる。

 

まず前書きです。概要と自己紹介ですね。

次からが本題。

 

大学内での困難

 

トランスジェンダー学生が大学内においてどのような壁にぶつかるかを説明し、その上で解決方法についても考察していこうと思う。

 

日常生活

・トイレ

当事者にとって性自認と異なる性別のトイレを使うことは強い苦痛を伴う。性自認に合った外見でない場合、性自認に合わせたトイレを使うことは困難であろう。解決策としては、多目的使用トイレを使うことが挙げられるが、場所や数が限られる。限りある休み時間内にトイレを済ますのが困難な場合もある。ちなみに東大駒場キャンパス7号館は1,3,4階は男子トイレのみ、2階は女子トイレのみという、どうしようもないトイレ構成である。

 

多目的トイレの位置に関してはTOPIAのホームページからダウンロードできる「できることガイド in 東京大学」にある程度まとめてあります。

7号館は多目的トイレがないので、5号館まで行っていました。

7号館は全体的に古い建物で、イスの座り心地も悪いんですよね。東大周りのメディアであるUmeetの記事でキャンパス内トイレランキングをつけているものがあったのですが、それでも7号館はワースト3位内に入っていたはずです。

 

・健康診断

毎年春に行われ、日時によって性別が指定されている。東大に関しては担当部署である保健センターに連絡をとれば個別対応可能。対応の仕方として、本来の日時の最初または最後に受診する場合と、すべての日程が終了してから受診する場合などがある。後者の場合は別途書類を書く必要がある。

 

別途書類というのは学生定期健康診断日程変更願というものです。漢字まみれですね。この書類を書けば別日にやってもらえるんですが、問題が一つ。

指導教官のサインが必要です。正確には指導教官だけではなく、自分の所属する学部の事務職員でもいいです。

僕は学部側にカミングアウトして性別移行しているので事務の人に書いてもらうことができますが、そうでない場合厳しい気がします。

通常日程の前後ならば特に書類とかは入りませんが、前もって保健センターに電話して日程だけは決める必要があります。

通常の時間前だと絶対に無駄に早く来る奴がいるので、誰にも会いたくなければ後にしましょう。

 

・ロッカー

東大では1年生すべてに自治会からロッカーが貸し出されるが、男子ロッカーはロッカー棟と呼ばれる建物にあるのに対し、女子ロッカーは7号館1階にある。最近7号館の1室に性別に関わらず使用できるロッカールームが出来たのはいいことだが、名前がユニセックスロッカーなので当事者には申請しにくいのではないかと懸念される。

 

もう正直ロッカーは使わないのが一番傷つかない気がします。男女で場所が全然違うので、近づいただけで「えっ」て顔されるんですよね。

しかし、使えた方が便利に決まっていますね。僕は面倒くさがりなので人が極力いないときに使っていました。

ユニセックスロッカーは自治会に行かないといけないので個人的には厳しいです。自治会を運営しているのが学生なので、知っている人と会う可能性があって怖いです。

 

・合宿

東大では入学するとすぐにオリエンテーション合宿(オリ合宿)という、科類と語学で分けられたクラス内の親睦を深める行事やゼミごとの合宿がある。トランスジェンダーにとって部屋割りや入浴が発生する宿泊行事は鬼門である。オリ合宿の幹事は、一つ上の同じ番号のクラス(通称上クラ)の「オリ長」と呼ばれる役職の人であるため、もし個別の対応が必要である場合は教務課を通して連絡をする必要があるが、オリ長はただの学生なのでどう出るかわからないのがネックである。オリ合宿の内容は3月より遥か前に決まっているので、対応しきれない部分もあるだろう。他にも3年になるとゼミが始まり、そこでも合宿がある。オリ合宿は参加しなくても問題ないが、ゼミ合宿は行かないことが想定されていないほど参加必須である。ゼミ合宿は教授が随伴するので教授との相談が必要不可欠である。

 

 オリ合宿で対応を求めるのは無理です。時期的に間に合いません。そもそも学生主体の行事なので大学あんまり関係ないし。

オリ合宿は別に行かなくても問題ありません。上クラが「行かないとクラスになじめないかも」みたいなこと言うかもしれませんが、どうにでもなります。友達が欲しい場合はプレオリで頑張れば大丈夫です。友達ができなくても教養時代の必修は1Aでほとんど終わるのであんまり気にしないようにしましょう。

最後の方セクシュアルマイノリティ全然関係ないアドバイスですね。

 

大学での困難~日常生活編~はここまでです。一つ記事書くのって大変ですね。

明日にでも大学での困難~授業編~を書きたいですが、書けるのだろうか。

それではさようなら。

 

シン